台本1
去る9月4日、和泉シティプラザ「弥生の風ホール」にて 和泉市音楽家連盟「音の和」の第4回本公演が開催されました。 オリジナルの物語を俳優さんに語っていただき シーンに合うさまざまなジャンルの名曲を ヴォーカル、ピアノ、フルートのソロ、デュオ、アンサンブルなどで演奏するという、 あまり他に例をみない新しい試みの演奏会でした。 以下は実際に公演に使われた台本ではなく 原作・・・のようなものです。...
View Article台本2
僕もそうだし、もしかしたらみんなそうなのかもしれないけど本当に邪気のない気持ちで人を好きだった頃をほとんど覚えていない。 物心ついて記憶が残っている頃になると、とても自分の気持ちにまっすぐとは言えないようなことをいっぱいしてきたと思う。 小学校でのこと、年齢的にもそれなりに記憶が残っている。 このころはもう遊び仲間は男同士になってきていた。...
View Article台本3
中学に入る頃にはいわゆる「男女交際」を始めている同級生たちもいた。 僕も何度か特定の女の子と仲良くなることもあったがあまり長続きはしなかった。 男はこのころ精神的にまだまだ幼いから、男女交際においてもどうしても女子側のペースにはまりがちで、男にはあまりよくわからないまま始まり、よくわからないままいつしか終わっているということもあったと思う。...
View Article台本4
高校2年、十七歳の夏が来た。 僕は学区内の公立高校の受験に失敗して、自宅のある和泉市から大阪市内の私立高校へ通っていた。 第一志望の高校に入れなかったショックを思いのほか長く引きずってしまい、入学から1年以上経過しても、充実した日々が送れているとは言い難かった。 授業は退屈に感じたし、これといって入りたいと思う部活もなく、毎日決まった時間に電車に乗って家と学校を往復するだけだった。...
View Article台本5
近畿大会の結果は優秀賞だった。 他の部員は最優秀賞でなかったことをくやしがっていたけれど、僕はここで歌えたことに十分満足していたし、まだもう1年あるので来年も絶対に来たいと思った。 「表彰式の舞台にはお前が上がったらええよ、なぁ。」と他の部員に同意を求めながら斉藤が言ってくれた。 僕はまだ仮入部の立場で申し訳なかったが、斉藤やみんなの気持ちにありがたく応えて壇上へ上がった。...
View Article台本6
その日のうちにキミともう一度会う約束がしたかったが、僕は初めて会った女の子をデートに誘うという経験がなかった。 映画とか遊園地とか、そういうのに誘うのが普通なんだろうか。 でも僕はキミと映画を観たり遊園地の乗り物に乗ったりするところをなぜかうまく想像できなかった。 僕なりに考えたのはたまたま昨日の夜、母が父に話していた地元和泉市のイベントのことだった。...
View Article台本7
僕たちはこの日から時々一緒に過ごすようになった。 ふたりで並んで歩いていると、はた目には普通のカップルのように見えたと思う。 けれど僕たちはまだちゃんと付き合っているというのでもなく仲のいい友だちという感じのままでいた。 僕のほうはキミをただの女友だちだとは思っていなかったし、キミもそれにはおそらく気付いていたと思う。...
View Article台本8
キミは学校の部活で合唱をしているだけじゃなくて、歌やピアノの個人レッスンにも通っていた。 僕と違って幼いころから音楽に親しみ、合唱は小学校から始めたらしい。 僕は高校2年で初めて音楽を身近に感じ始めたところだったから、キミが歌や音楽について話すことのどんなことにも興味があった。 ふたりで一緒にいろんなジャンルの音楽を聴いた。...
View Article台本9
キミと初めて会ってから三年が過ぎたころのことだった。 キミからの何通目からの手紙に、実は僕に会う数年前にお兄さんを病気で亡くしたのだと書かれてあった。 16歳から四年間の闘病生活を送ったお兄さんは、幼いころからキミのことを特に可愛がっていた。 どんなことにも応えてくれるお兄さんはキミにとって全能だった。...
View Article台本10
僕はあの小さく折りたたまれたキミの姿に打ちのめされていた。 キミの悲しみをわかっているつもりで、キミが本当に以前のキミを取り戻すまで、いつまでもそばにいてキミを安心させたいと思っていたけれど、そんなことは僕の思いあがりだったのだ。 僕はキミを救えると思っていた。 僕たちの間に吹いた冷たい風がふたりを繋いでいたものを全部持ち去ったような気がした。 キミに声をかけられないまま何日も過ぎていった。...
View Article今日もいい日
私がこのブログを始めて 毎日のように夕げの食卓を記録していたのは たしか娘が高校に入ったころ、息子はまだ小学生でした。 五人家族の生活は慌ただしく過ぎて 仕事を持ちながらの家事に少しでも楽しみと達成感、 のようなものを持ちたかった、 それがブログをしている理由だったような気がします。 あれから7年。 変わったことは幾つもあったけれど 自分は何も変わっていない つくづく思います。...
View Articleにしかなちゃん
最近になって図書館の予約制を利用するようになりました。 えっ、今頃? って自分でも思います。 ずっと前から三週間に10冊ずつ借り続けてはいるんですが、 背表紙で出会ったものでいいと思っていました。 ある新刊を読みたくて検索をかけてみたら50人待ちで、 これはいつ読めるかわからないなぁと。 でも同じ作家の他の作品を調べるとすぐに借りられそうなものがいくつも。 図書館では現物を見たことないものばかり。...
View ArticleHalo-halo Vocal Concert ハロハロ ヴォーカル コンサート
しばらくぶりとなりました。 春のコンサートのお知らせです。 娘とユニットを組んで初のコンサートです。
View Articleライト吉本
なぜか図書館で吉本隆明の『ライト』な読み物が並んでいたので借りて来てしまいました。 思想家としての吉本隆明の本は一冊も読んだことないかも、、、難しいもんね。 あくまでも気分転換として本を読みたいので難解なものは・・^^; 寝転びながらでも読める平易な文章の中で、ありゃまーと背すじピーンとなる一節に出会うと、気分転換のつもりやのにありがたや〜 となる。 でもそれも時たまでいいなぁ。。...
View Article酸素と水素
前回書いた吉本隆明、4冊読みましたが、いやー面白かったです。 特にこの『悪人正機』は、自分の中でモヤモヤとしてた部分がちょっとひらけた気が。 吉本隆明は親鸞が好きなことからこのタイトルもついてるんだけど、 サブの『Only is Not Lonly』も そうそう、そうなんだよねーだし。 会えない、会ってももう別のところで生きてるんだと感じる友だちのことも...
View Articleデュオ
3月のコンサート、アンコール部分の娘とのデュオだけYouTubeにアップしています。 音も画像も良くないですが、雰囲気だけでも、、、よろしければお聴きくださいね。 http://youtu.be/SmwlW9d64ug リンク先に飛ばない場合はYouTubeで『母と娘 ピエイエズ』と検索していただくとトップに出てくるかと思います。
View Article10年です
ごぶさたしています。 このブログをはじめて約10年が経ちました。 あんなこと、こんなこと、ありました。 本やドラマになるような波乱万丈でなないにしろ10年前には想像もしていなかった、と言えると思います。 今年に入り、東京の調布に暮らしています。 変化はあまり好きではないのですが、住むところが変わっても、家族の形態が変わっても、変わらないことが多いということもいま実感しています。...
View Articleお久しぶりです
ご無沙汰しています。 東京に来て3年目、 おかげさまで楽しく暮らしております。 少し前から別ブログでまたたわいのないことを書き始めています。 今のところ家族友人知人にお知らせしていません。 SNSなど少し窮屈に感じていたので、 自分を知らない人がたまたま目にするくらいの感じで しばらくやっていきたいなと思いました。 書くことは難しいけどきっと好きなのでしょう。...
View Article武満徹『SONGS』コンサート
コンサートの案内をさせていただきます。 12月27日に大阪高石で 1月11日に東京日暮里で 武満徹『SONGS』〜うたうだけ〜 コンサートを開催いたします。 武満徹の残したきらきらのうたたちを ぜひ聴いていただきたいです。 よろしければお問い合わせください。
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